Topに戻る

1.サルバドールで楽しめる音楽にはどんなものがあるのか。
2.いつ、どこに行けば楽しめるのか。
3.どうやってそれらの情報を仕入れればいいか

1.サルバドールで楽しめる音楽にはどんなものがあるのか。

厳密にジャンル分けするのがとても難しい(明確な境界線とか定義というのがなさそうな)バイーア音楽ですが、おおきく分けるとしたらこんな感じ?ということで、自分なりにいろんな参考文献を見たりしてまとめてみました。

★Axé…アシェー

ポップで明るく、踊れる大騒ぎ系ミュージック。と、これはあくまで私の印象ですが。
ビーチのバハッカ(海の家)などで大音量でかかっていたり、窓全開の車のカーステレオから大音量で聞こえてくるのがたいがいアシェーです。
バイーアと言えばアシェー、アシェーと言えばバイーアと言っても過言ではないほど、地域に密着し、愛されているジャンルです。が、結構「うるさい」印象も強いので、ボサノヴァ系のおとなしめ・さわやか系が好きな人にはなじみにくいかも知れません。最近の新しいアシェバンドは、ポップス色の強い軽めな路線も増えていますが。

私も最初はちょっと違和感を覚えましたが、聞き続けるとその魅力にはまってしまい、他のジャンルが物足りなくなってしまいます(笑)。

とにかく、一度聞いてみるとわかると思いますので、毎年カルナヴァル前にリリースされるコンピレーションアルバム「Axe Bahia」を一枚買ってみてください。
下記で紹介するほとんどのアーティストの曲が収録されています。
       
これら、我が家にあるCD。2006〜2009まで毎年買ってます。それにしても並べてみるとジャケットデザインがなんとも…バイーアですなぁ(笑

☆アーティスト(カルナヴァル時のブロッコ名も掲載しておきます。現段階で確定している2010年のブロッコ名となります。記載がないものは現段階でブロッコ名が未定です。)
説明文末尾の青いリンク先は、その歌手のCDがオンラインで買えるサイト(楽天です)に飛びます。購入検討される方はどうぞ。
Ivete Sangalo
(イベッチ・サンガーロ)
言わずと知れたアシェの女王。バイーアのみならず、ブラジル中どこへ行っても彼女の曲が流れてます。間違いなく、人気ナンバーワンのアーティストと言えるでしょう。曲も覚えやすくて踊れるナンバーが揃っています。2009年カルナヴァルで一番歌われた曲が、イベッチの「Cadê? Dalila」でした。
コンサートやイベントの入場料がべらぼうに高いことでも知られています。

代表曲はPoeira,Berimbau Metalidado,Festa,Abalouなど。
ブロッコ名はCoruja(コルージャ、ふくろうの意味)とCerveja&Cia(セルベージャ・エ・シア).
Chiclete com Banana
(シクレッチ・コン・バナナ)
バナナ入りチューインガム、の意味。
ひげがトレードマークのベル・マルケスがボーカルを務めるおじさんバンド。1980年結成。
サルヴァドールのカルナヴァルで一番ブロッコの参加人数が多いのはこのバンドでしょう。シクレテイロと呼ばれる熱狂的ファンは、サッカーチームの熱狂ファンに近い激しさがあります。やや哀愁を帯びたメロディーラインは、どこかしらサザンを思い起こさせるのは私だけ…?
ブロッコ名はCamaleão(カマレオン、カメレオンの意味)Nana Banana(ナナ・バナーナ)。参加費はイベッチと並んでべらぼうに高いです。

【Aポイント+メール便送料無料】 CHICLETE COM BANANA / E FESTA (輸入盤CD)
Asa de Águia
(アーザ・ヂ・アギア)
鷲の翼、の意味。1987年結成で、ボーカルはドゥルバウ。
ブロッコにおける人気のほどは5本の指に入ります。男性ばかりのグループで、日本でも公演したことがあるので有名ですね。

2007年に大ヒットしたQuebra Aéはとても盛り上がるので大好きな曲です。
Claudia Leitte
(クラウジア・レイチ)
2007年までBabado Novo(ババド・ノーヴォ)というバンドのボーカルを務めていましたが、翌年からソロに転向。若手人気ボーカリストの仲間入りです。2009年のカルナヴァルの1か月前に長男を出産し、ママさんアーティストとして注目を集めました。可愛いルックスで、声はイヴェッチに似た感じ…。そのイヴェッチとはライバル同士のようで、二人がお互いの曲を歌うシーンを見たことがありません。
2009年はBeijar na bocaで盛り上がりました。個人的には、カルナヴァル♪フッチボール♪と歌うInsoração coraçãoが好き。
ブロッコ名はPapa(パパ)Eu Vou(エウ・ヴォウ、私は行く、の意味)
Banda Eva
(バンダ・エヴァ)
老舗アシェ・バンドのひとつ。現在のボーカル、サウロの前は、イヴェッチ・サンガーロがここで歌っていたことでも知られています。
ブロッコ名はEVA(エヴァ).
Cheiro de Amor
(シェイロ・ヂ・アモール)
愛の香り、の意味。1987年結成。常に女性ボーカルを置き、現在は3人目のアリーニ。常に安定したいい歌いっぷりを見せてくれて、気持ち良く聴けるバンドです。リズムは、アシェーにカリブ海のリズム・カリプソを取り入れたものだそう。
ブロッコ名はCheiro(シェイロ、香りの意味)
VoaDois(ヴォアドイス) 二人で飛ぶ、の意味。(飛ぶ二人?)
2006年デビュー、カルナヴァルには2008年初参加という新しいバンド。フレッドとカテー、男女二人のボーカルが爽やかで、メロディーラインも美しいものです。コテコテのアシェというより、もう少し軽めで、万人受けしそうな感じ。

AxéBahia2009に収録されているMeu farolはとてもいい曲です。
Jammil(ジャミウ) ポップ色の強い男性3人組バンド。公式サイトには、スカ、レゲエ、サンバヘギ、ロック、サンバをミックスさせた音楽…とあります。1994年デビューで、最初はボブ・マーリーやUB40、ジョルジ・ベンジョーなどのカバーをやっていたとか。
2009年は、サビに英語を取り入れたTchau I have to go nowが大人気でした。
ブロッコ名はBalada(バラーダ、バラードの意味) と Eu Vou(エウ・ヴォウ、私は行く、の意味).
Psirico(ピシリッコ) 「バイーアのハリケーン、O furação da Bahia」がキャッチフレーズという男性バンド。アシェーと言うよりパゴーヂ?!まさに「お馬鹿バンド」と呼ぶにふさわしい、お下品な歌詞と踊りとパフォーマンスで観衆を沸かせます。音楽的にはどうなのかわかりませんが(うまい?ヘタ?)、とにかく楽しくてうるさいバンド。かなり、個性的です…。楽曲より、彼らの動きをぜひ見ていただきたい。目で楽しむバンドだと思います。(って、失礼?!)
ブロッコ名はfuração(フラカォン、ハリケーンの意味)
Tomate(トマーチ) 2008年までRapazolla(ハパゾーラ)というバンドのボーカルを務めていた男性の名がトマーチ。トマト、の意味。
ソロになっても人気のようで、特に若い女性のファンが多いように思います。歌はポップ・ロック系の軽い感じ。
Chica Fé(シカフェ) 結成から12年のキャリアを持つバンド。現在はバンダ・エヴァのボーカルを務めるサウロはかつて、ここで歌っていました。現在はセルジーニョがボーカル。軽めのさわやかなアシェ・ポップです。
Banda Negra Cor
(バンダ・ネグラ・コール)
2005年結成の新しい男性バンド。曲も軽めの、なんとなくおしゃれで今風なメロディーで、アシェと呼ぶよりMPB?って気がするんですが…。公式サイトいわく、ロック、ポップにヒップホップを加え、さらにアシェやアフロテイストも交えているとか。最近の人にはこういうミックススタイルが受けるのかな?
Daniela Mercury
(ダニエラ・メルクリ)
90年代、アシェを広く世に広め、世界に向けても発信した元祖アシェの女王。私も日本にいたころから名前だけは耳にしたことがありました。さすが、ブラジル音楽史上初のミリオン・セラーを記録した歌手だけあります!
デビューから約20年、43歳になる今も根強い人気を誇り(最近はちょっとイヴェッチやクラウジアにおされ気味だけど)、毎年1月1日のバッハ灯台での無料(!)コンサートは街の風物詩として市民に愛されています。

ブロッコ名はCrocodilo(クロコヂーロ、ワニの意味)

★Bloco Afro…ブロッコ・アフロ。

アフロの名が示すとおり、アフリカをルーツとするリズムをベースとし、アフロ色が強い音楽。私は個人的にこのジャンルを「太鼓系」と呼んでますが、上記のアシェーの有名アーティストはボーカルが売りであるのに対し、こちらはパーカッションがとても目立つし、迫力があるんですよね。
パーカッション軍団が一斉にリズムを刻む様子は、聞くもゾクゾク、見るもゾクゾクします。サルバドールらしくて、大好きなジャンルです。
オロドゥンやチンバラーダに代表される特徴的なリズムがSamba Reggue。サンバ・ヘギ。最初私は「ヘギ」って読めなくて、レゲエだと思ってました。いわゆるレゲエを、ブラジルではヘギって発音するんですよね。
ボブ・マーリーの影響を受け、サンバのリズムにレゲエがミックスされて生まれたのがこのサンバヘギだそうです。

☆アーティスト
Olodum(オロドゥン) 世界的に知られたバイーアのパーカッショングループ。その規模と迫力とパフォーマンスは、ちょっと他のグループとは違います。さすがの貫録と30年の歴史を感じさせられます。
ちょっと古いですが、Avisa laが好き。
火曜の夜のショーが開催されている時期にペロウリーニョに滞在するなら、ぜひ!足を運んでほしいです。絶対感激しますから!!
(個人的にはボーカルなしでガシガシ叩いてもらう方が好きですが…)

ブロッコ名はOlodum.
Timbalada
(チンバラーダ)
バイーアで私が一番好きなバンド。チンバウという、手のひらで叩く細長い胴の太鼓がメイン。だからチンバラーダ(チンバウがたくさん、の意味)という名前なんですね。
チンバウのカッコ良さもさることながら、現在ボーカルを務めているデニーくんがとってもかっこいいんです〜。彼に魅了されたと思われる女性ファンも多数。
毎年カルナヴァルではどのブロッコでも演奏されるCachaçaはチンバラーダの代表曲。BeijaflorやMimar Vocêなどのミディアムテンポ系もとっても素敵です。

ブロッコ名はNana BananaTimbalada o Bloco.
ストリ-ト・パワ-の逆襲
Araketu
(アラケトゥ)
1980年結成、ということは来年で30周年を迎えるバイーアの老舗バンド。かつてはタタウという男性ボーカルで人気を博したアラケトゥ。2008年末から、女性ボーカルのラリッサに交代し、ちょっと雰囲気が変わったかな…?と感じますが、今度のボーカルもなかなかいいですよ!
Ilê Aiyê
(イレアエ)
独特の衣装が目を引く、ブロッコアフロの代名詞的存在。リベルダーヂという、サルバドールの黒人居住地区に拠点を置き、その音楽スタイルはまさにアフリカ的。なんと1974年結成という、サルバドールのカルナヴァルにおける最古のブロッコアフロです。
ブロッコ名はIlê Aiyê
Cortejo Afro
(コルテージョ・アフロ)
1998年の6月2日、サルバドール郊外のピラジャー地区に誕生したブロッコ・アフロ。カンドンブレの流れをくんだ、宗教色の入った音楽が、アフロ文化を強く伝えています。日本からパーカッショニストが参加しに来るのもこのブロッコです。
ブロッコ名はCortejo Afro.
Carlinhos Brown
(カルリーニョス・ブラウン)
Timbaladaの生みの親として知られる、バイーアの生んだ偉大な歌手・パーカッショニスト・作曲家・音楽プロデューサー。サンバ・ヘギというリズムの生みの親の一人でもあり、サルバドールの音楽シーンを語るには欠かせない存在。イヴェッチなどへの楽曲提供も多数。2009年、47歳になる現在もバリバリの現役で、カルナヴァルにショウに大活躍!ジャンルとしてはアシェーとも言えるのかなぁ。グレイテスト・ヒッツ
Filhos de Gandhy
(フィーリョス・ヂ・ガンジー)
1949年結成、堂々の60周年を迎えたサルバドールの象徴的バンド。アシェではなくAfoxé(アフォシェ)という音楽で、アゴゴーという金属のベルが入るのが特徴的。宗教的な色合いの濃い音楽とダンスです。参加者は男性のみで、インドをイメージし、白いタオルをターバン風に頭に巻き、白と青の大粒ビーズの首飾りをじゃらじゃら下げた独特のコスチュームで、カルナヴァル中、街のあちこちを埋め尽くします。(そして女の子をナンパしまくっています・笑)
ブロッコ名はFilhos de Gandhy.

★Forro…フォホー。

田舎風のややスローテンポな音楽で、トライアングルやアコーディオンが入るのが特徴。カルナヴァルが終わると、フォホーのお祭りがぐっと増えてきて、6月のサン・ジョアンのお休みのころにピークを迎えます。
アシェーの、元気でセクシーなエアロビ的な踊りとは違い、こちらはどちらかと言うとフォークダンス的なノリ? だけど、男女ペアで踊ります。ステップはそんなに難しくないので、覚えておくとお祭りでの楽しみが増えますよ。

☆アーティスト…これらのアーティストのCDはまだ持っていないので、詳しくは書けません。ネット上(ポルトガル語)のサイトからの情報が中心になりますが、ご了承ください。いつかじっくり聴いてみようと思っています。
Luis Gonzaga
(ルイス・ゴンザーガ)
1912年、ペルナンブッコ州の田舎町に生まれ、「Rei do Baião」…baião(バイァオン)の王様と称されるノルデスチの偉大なアコーディオン奏者・歌手。バイァオンとは、彼が生み出したとされるノルデスチ独特のダンスリズムで、フォホーと言えばこんな感じ!と誰もが感じるリズム。アコーディオンが特徴で、なんとなくほのぼのと、ほんわかとしています。1989年に76歳でレシフェにて亡くなっています。
Dominginhos
(ドミンギーニョス)
ルイス・ゴンザーガの愛弟子で、いま現在「フォホーと言えばこの人!」という存在感ある彼。1941年ペルナンブッコ州生まれで、現在もブラジル各地でショーを開くなど精力的に活動中です。アコーディオンとなまりの入った歌声は、まさにノルデスチの田舎そのものの雰囲気。6月のフェスタ・ジュニーナには欠かせません。【CD】ドミンギーニョス〜ミュージック・フォー・サンデイ・ラヴァーズ RCA Years/ドミンギ...
Jackson Do Pandeiro
(ジャクソン・ド・パンデイロ)
1919年、パライバ州生まれ。「O Rei do Ritmo(オ・ヘイ・ド・ヒッチモ、リズムの王様)の異名をとる、フォホー歌手。その名の通り、パンデイロの名手であり、ルイス・ゴンザーガと並んでノルデスチ音楽を代表する存在として知られています。1982年に62歳で死去。

★Samba/Pagode…サンバ、パゴーヂ。

最も有名なブラジル音楽といえばサンバでしょう。バイーアでもサンバ系の音楽をよく耳にします。そして皆さんよく踊ってます。
ステップはちょっと難しいですが、いったん覚えてしまえば、いつでもどこでもブラジル人と一緒に踊れます。上手な人をつかまえて教えてもらいましょう!
(どうやら、リオやサンパウロのサンバステップと、バイーアのサンバステップは異なるようです。)

パゴーヂは、リズムはサンバと同じですが、編成が小さくて、数人でこぢんまりと演奏するバンドと言った感じで、ちょっとした集まりやバーのテーブルなどで気軽に演奏され、親しまれています。
パゴーヂバンドには素敵なメロディーラインを生み出すものも多く、私も大好きです。

☆アーティスト(ここには、いわゆるリオやサンバのカルナヴァルの顔である「エスコーラ・ジ・サンバ」は加えていません。そちらはまた語り始めると大変長いので…)
Zeca Pagodinho
(ゼッカ・パゴジーニョ)
1959年リオ郊外のイラジャ地区生まれ。ブラジル・サンバ、パゴーヂ界に欠かせない歌い手。Beija-meなど名曲も多く、現在も多くのファンに愛されています。
どことなく若大将(加山雄三)っぽい風貌で、親しみやすいオジサンと言う雰囲気がいいですよね。
Fundo de Quintal
(フンド・ヂ・キンタウ)
1970年代にリオで誕生したパゴーヂバンド。初期にはベッチ・カルヴァーリョやジョルジ・アラガォンも参加していた。バンジョー、タンタン、ヘピッキ・ヂ・マォンといった楽器を使い、小人数で編成されている点がカルナヴァルのエスコーラ・ヂ・サンバと違ってパゴーヂらしいところ。メンバーを入れ替えながら、今も現役で活動中。いい曲がたくさんあります。我が家のお気に入りバンドの一つです。ついつい、踊りたくなりますよ。
Jorge Aragão
(ジョルジ・アラガォン)
1949年リオ生まれ。フンド・ヂ・キンタウの創立時のメンバーでもあり、サンバ界のスーパースターの一人。甘い歌声で愛のサンバを歌い上げるんだそうです。カヴァキーニョなど、各種楽器もお上手なんだそう。あまり聞いたことがないので、これから知って行きたいアーティストです。
Beth Carvalho
(ベッチ・カルヴァーリョ)
1946年リオ生まれ。サンバの女王と称される歌手。柔らかで明るい歌声はまさにサンバを体現しているかのよう。歌手としての実力もさることながら、サンバを世に広く知らしめた功労者の一人としてその名を知られています。ベッチ カルヴァーリョ ライブ イン アルベルトマラニャウン劇場
Grupo Reveração
(グルッポ・ヘヴェラサオォン
6人編成の典型的なリオのpagode de mesa(パゴーヂ・ヂ・メーザl、テーブルで演奏するパゴーヂの意味、小規模サンバのこと)スタイルで、とっても心地よい曲を次々にヒットさせている、ブラジルで今一番人気のパゴーヂバンドと言えるでしょう。
デビューは1990年代。FM放送から火がついた人気は、リオのみならず全国に広がりました。日本でも公演したことがあるようですね。私も大好きで、メロディアスでロマンティックな曲はどれをとっても素晴らしいです。特にBaixa essa guarudaがお気に入りで、いつも聞いて踊ってます。

【Aポイント+メール便送料無料】 GRUPO REVELACAO / VELOCIDADE DA LUZ (BRA) (輸入盤CD)

★MPB(Brasil Pop)…エミ・ペー・ベー

Musica Popolar Brasileiraの略でMPB。日本のポップス全般をJ-POPと呼ぶようなもので、このジャンルは非常に幅広いです。老舗アーティストから若手まで、タイプもさまざま…
これはバイーア音楽というわけではないけれど、バイーアの人たちもMPB大好きですよ。全国区の音楽です。
お気に入りを見つけて、たまたまその人がサルバドールでコンサート!なんていうチャンスに恵まれたら、ぜひ足を運んでください。結構、大物も来ますよ。
TCA(Teatro Castro Alves)という大きなホールでやることが多いです。

☆アーティスト(自分がCDを持っているアーティストについては、ついつい説明も長くなります…ご了承ください)
Gilberto Gil
(ジルベルト・ジウ)
1942年サルバドール生まれ。ブラジルを代表するミュージシャン、歌手であるとともに、1988年のサルバドール市議会議員を皮切りに、2003年から2008年までルーラ政権におけるブラジル文化大臣を務めた政治家としての知られています。1960年代に起こった「トリピカリズモ」と呼ばれる、バイーア出身歌手らによる一大音楽ムーブメントの火付け役として、カエターノ・ヴェローゾとともに認識されています。音楽は、とても明るくて楽しくてバイーアらしくて、すごくいいですよ。人柄がそのまま音に現れていますよね。
【送料無料】声とギター ジル・ルミノーゾ / ジルベルト・ジル
Jorge Benjor
(ジョルジ・ベンジョー)
ジルベルト・ジルと同じく1942年、リオで生まれる。Samba Rock(サンバ・ホッキ)という、サンバにロックを取り入れたスタイルを確立したことで知られ、ギタリストとしても評価が高く、人気です。セルジオ・メンデスが歌って大ヒットしたMas que nada(マシュケナーダ)は彼の作品。アフリカ・ブラジル / ジョルジ・ベンジョール
Caetano Veloso
(カエターノ・ヴェローゾ)
上記二人と同じく、1942年バイーア州生まれ。25歳の時にボサノヴァシンガーとしてデビュー。その後、同じバイーア連邦大学だったジルベルト・ジルらとトロピカリズモの流れに加わり、一時、反政府主義者として国外追放された経験も持つ。妹はこれまた有名なシンガー、マリア・ベターニア。彼の音楽は、私はあまりよく聞かないのでコメントできませんが、日本にも根強いファンがたくさんいらっしゃいますよね。
ユニバーサルクラシック カエターノ・ヴェローゾ/アントロジア〜オールタイム・ベスト
Gal Costa
(ガウ・コスタ)
1945年サルヴァドール生まれの女性歌手。レコード店経営の父のもとに生まれ、お腹にいるときからクラシックを聴いていたという。1964年にデビュー、カエターノ・ヴェローゾらとトロピカリズモの動きに参加し、女性歌手・ギタープレーヤーの第一人者となりました。高く伸びやかで澄んだ声はとても美しく、心が洗われるよう…。近年はイギリスや、アメリカ、日本のブルーノートで公演するなど、世界中で人気が続いています。【Aポイント+メール便送料無料】 GAL COSTA / LIVE AT THE BLUE NOTE (DIG) (輸入盤CD)
Djavan
(ジジャヴァン)
日本ではなぜか「ジャバン」と呼ばれますが、ブラジルでは「ジジャヴァン」です。ジを2回言ってください(笑)
1949年、アラゴアス州のマセイオ生まれ。24歳の時に単身で音楽の中心地リオに渡り、本格的に音楽活動を始めたとのこと。彼のクッキリしたよく伸びるハイトーンの歌声は、聞いていてとても心地です。Samuraiというタイトルの曲があり、哀愁を帯びたメロディは、きっと日本人にもウケると思います。(スティービー・ワンダーがこの曲でハーモニカを演奏してるんですって!)その曲が入ったアルバム「Luz」(ルース、光の意味)は、我が家でもよくかかっているお気に入りの一枚。
ルース
Chico Buarque
(シコ・ブアルキ
1944年リオ生まれ。歌手、作曲家としてはもちろん、実は小説家・詩人としても成功しているマルチタレントな人。おじの辞書編集者・アウレリオ氏は、ブラジルで最も有名な辞書の名前にもなっています。(私も持ってます)
ボサノヴァ、特にジョアン・ジルベルトの作品から影響を受けたそう。落ち着いた語り系の歌、というイメージがあります。小説家としては、2009年4月に最新作が出ました。子供むけ作品「Chapeuzinho Amarelo」(シャペウジーニョ・アマレーロ、黄ずきんちゃんの意味)なども執筆していて、本当にマルチな才能には驚かされます。
カンソンエス・ヂ・シコ・ブアルキ
Maria Rita
(マリア・ヒッタ)
1977年、ブラジルの偉大な歌手、故エリス・レジーーナの第3子としてサンパウロに生まれる。幼いころ母を亡くし、青春時代はアメリカで過ごした。24歳でデビューし、母親のDNAを受け継いだ素晴らしい歌声に多くの人が魅了され、2004年にはベストMPBアルバムに選ばれるなどすこぶる評価が高い。確かにいいです、彼女のアルバム。最新作「Samba Meu」は私も大好きな一枚。2008年には日本公演もあり、盛り上がったようですね!私はまだライブ未体験。行ってみたいなぁ。サンバ・メウ 〜来日記念盤
Marisa Monte
(マリーザ・モンチ)
この方も日本公演があったので、日本での知名度も高いですね。1967年リオ生まれ、現在42歳になり、ママになってもその歌声と美しさは顕在。大人気のシンガーの一人です。父親がリオのサンバチーム「ポルテーラ」の役員だったことから幼少時よりサンバに親しんでいたそう。また、クラシックの声楽を学びにイタリア留学をした経験もあるそうで、幅広いジャンルの音楽を取り入れた独自の世界のベースはそういうところにあったか…と納得です。何本ものギターをとっかえひっかえ演奏しつつ歌うショーのパフォーマンスは素晴らしかったですよ。お気に入りの一枚を選ぶとしたら、Universo ao Meu Redorかな。心地いいですよね。【Aポイント+メール便送料無料】マリーザ・モンチ MARISA MONTE / UNIVERSO AO MEU REDOR (輸...
Adriana Calcanhoto
(アドリアーナ・カウカニョット)
1965年、ブラジル南部のポルト・アレグリ生まれ。父がジャズバンドに属し、幼いころからギターやピアノに親しんでいたそう。カエターノ・ヴェローゾの音楽に強く影響を受けたそうで、女性版カエターノとの呼び声も高いとか。デビューは1990年。ショートヘアというところからしてブラジルではかなり個性的なんですが(こちらは女性はロングが主流)、音楽も個性的。なんとなく知的な雰囲気が漂い、ギター片手の落ち付いた歌声は肩の力を抜いて聴ける感じです。最新作「Maré」はブラジルで大ヒットしましたけど、日本でもずいぶん売れたようですね。マレー
Jota Quest
(ジョッタ・クエスチ)
ジョッタ「クエスト」と発音したくなりますが、ブラジル式発音では「クエスチ」です。甘いロックナンバーを歌わせたらブラジル一、と言われるバンドで、確かにボーカルのホジェリオが歌うミディアムバラードはロマンティックで、メロディーラインも素直で覚えやすいですよ。バンドとしてその名を冠したのは1998年ですが、活動開始は1993年、ミナス・ジェライス州のベロ・オリゾンチでした。今も人気は続いています。Amor Maior(アモール・マイオール、もっと大きな愛の意味)やDias Melhores(ジーアス・メリョーリス、より良き日々、の意味)は名曲だと思います。
Ana Carolina
(アナ・カロリーナ)
1974年ミナス・ジェライス州生まれ。美しい容貌とは裏腹に、野太く低めな声でパワフルに歌いあげる姿は、他のブラジル人女性シンガーと一味も二味も違います。ギターやピアノ、パンデイロも上手に演奏し、ステージを沸かせます。カッコいい姉さんで、女性ファンも多いです。私はCDを聞いていただけの時は、「なんかちょっと歌謡曲っぽすぎて、どうかなぁ」と正直思っていたのですが(Rosasとか、曲調がちょっと湿っぽくありません?)、ライブを見て感激したクチ。かっこいいんです、本当に。【Aポイント+メール便送料無料】 ANA CAROLINA / ANA CAROLINA (輸入盤CD)
Ivan Lins
(イヴァン・リンス)
1945年リオ生まれ。海洋エンジニアだった父の仕事の関係で、ボストンなどアメリカで暮らしたこともあるそう。18歳のころ独学でピアノを覚え、自作の曲を弾き語りしていたそうです。彼の音楽はジャズ界にも評価されているらしく、ワールドワイドに活躍しています。本当にいいんですよね、彼の曲、ライブ、パフォーマンス。最高です。楽しそうに歌う姿が大好き。音楽は楽しいもの、って体で語りかけてます。昔の曲はまだあまり知らないので、今のところ我が家でリピートされてるのは「Cantando Historias」というアルバム。クリスマス盤「Um Novo Tempo」も素敵ですよ〜。ノッサ・カンソンエス
Luciana Mello
(ルシアーナ・メロ)
ブラジルでもまだ知名度はそれほど高くないけれど、私が大好きなイチオシ若手女性アーティストということで紹介させて下さい。1979年サンパウロ生まれの彼女、実は母方の祖母が日本人ということで、日系3世に当たるんですよ。ルックスからはほとんど日系は感じられないですけど。父はサンバ歌手のジャイール・ホドリゲス、兄もMPB歌手のジャイール・オリヴェイラという音楽一家。ソウル・R&Bテイストの入ったブラジル音楽、すっごく気持よく聴けます。年を追うごとに上手くなって、今後がとても楽しみ!最新作は「nega」ですが、一つ前の「L.M.」というアルバムがとにかく大好き。カミカゼ、というタイトルの曲もあります。
LUCIANA MELLO『NEGA』
Roberta Sá
(ホベルタ・サー)
こちらもまだ若く、知名度としてはまだまだですが、とても可愛いし歌もすごくいいので大好きな女性アーティスト。1980年、ブラジル北東部のナタウ生まれ。幼少時から父親の影響でビートルズなどのロックやMPB、さらにはノルデスチ音楽などを聞いて過ごしたそう。9歳でリオに引っ越し、18歳で交換留学先のアメリカ・ミズーリ州でコーラスを学びました。リオに戻ってからも音楽を続け、2005年に最初のアルバム「Braseiro」をリリース。これがすっごくいいんですよ。間違いなく私が一番聴いているブラジルのCDですね。2枚目の「Que Belo E Estranha Dia Pra Se Ter Alegria」もいいですよ。日本語訳にすると、こうなるんですね…。なんて奇妙で 素敵な一日