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Porto Alegre-Gramado-Canela
【2009年11月下旬の旅レポート】
1日目 長旅を経てポルトアレグリ→アジサイであふれるグラマードへ
2日目 ブラジルナンバーワン?のスパで至福のひと時…夜は「クリスマスのおもちゃ工場」鑑賞
3日目 「サンタ村」、フォンデュ、そして夜の極上スペクタクル鑑賞
4日目 隣町カネーラで自然を満喫&子供大喜びのアドベンチャーパークへ
★4日目

最終日。やっと朝からピーカン、夏らしい青空が広がりました。そうか、本来はこんな風に空が青く、緑が濃いんですねぇ、グラマードの夏って。
しばらく霧ばかりだったので、それが普通なのかと思ってました。



昨日、無事契約できた旅行代理店の貸し切りバンにて、半日Canela(カネーラ)ツアーに出発です。朝8時半に宿に来るようお願いしていたのに、到着したのが9時ですよ。やはり、いくらヨーロッパ風でブラジル離れした面が多いグラマードでも、この辺のルーズさはブラジルですねぇ…。
まぁそのあたり私たちもすでに慣れているので、特に文句を言うこともなく(言ってもしょうがないしね)、元気に乗りこみました。運転手兼ガイドの若いお兄さんは、この地域の民族衣装とも言えるガウーショスタイル(おしゃれなカウボーイ風)に身を包み、なかなかのイケメン。人柄もいいし、楽しい旅になりそうな予感…。


さて、隣町のカネーラまでは、わずか20分程度。たったの8キロしか離れていないんですね。隣町と言うか、隣の地区と呼んでもいいくらいの距離です。だからいつの間に街に入ったかもわからないほどでしたよ。
グラマード・カネーラという順でいつも呼ばれるので、カネーラの方が小さい街かと思いきや、人口はカネーラの方が多いんですって。そして街はひろびろとしている感じがします。
ただ、きれいなヨーロッパ風の街並みという面ではやはりグラマード。こちらはもう少し庶民的な感じです。



この街のウリは、自然を満喫するスポットがたくさんあること。体験型のレジャーに力を入れているようです。
私たちは、まだオープンして数年と言う新しい施設、Alpen Park(アルペン・パルキ)にまず行きました。ここでは、二人乗りのシンプルなソリに乗り、レールの上をジェットコースター風に走る遊具にまずトライ!親子連れで長蛇の列でしたが、これはやっぱりメインイベントでしょ、ということで並びました。



で、これがかなり楽しいんですよ。なんせ、ソリですから、走るスピードをじかに体感でき、なかなかスリルがあるの。そして森の中を走るからとっても気持ちがいいんですよ。森林浴気分♪

続いてTiroleza(チロレーザ)。
これは、高い位置に張られたロープに滑車付きのぶらさがり器具を付け、それにつかまってターザンのように向こう岸まですべり渡るという遊び。ブラジル各地でよく見かけるアトラクションですね。我が家も、シャパーダジアマンチーナやボニートなどで子どもともども体験済み。なので、楽しさは了解済み。次男の体重をややサバ読んで申告し(20キロ以上ということだったけど、彼は実は18キロ強)、これも家族全員で挑戦しましたよ。
バイーアでは、滑り降りた先が水の中…ということが多いんですが、ここは、木から木へ乗り移る感じになり、一味違います。距離が結構長くて楽しいんです。
一回滑り終わったらおしまいかと思いきや、実はもう1回あって、なんとなく得した気分にもなり、大満足です。


そして最後のアトラクションはMonga(モンガ)。お化け屋敷みたいなもんだよ、と言われて館内に入ってみたら…うーん、ちょっとお化け屋敷とはかなり違うかも…。
要は、アフリカ探検をしていた女性研究者が、探検中に原住民に捕えられ、モンスターに変身させられてしまうというようなストーリー。それを映像と実写で表現するんです。実写で登場するキャラがものすごく怖かったりして…結構それには驚かされました。


そんな遊び心満点のテーマパーク(と言っても本当に規模は小さいけどね)を後にして、次はTeleferico(テレフェリコ)です。ここもカネーラ観光の目玉の一つで、地域有数の大きな滝として知られる「Cachoeira Caracol(カショエイラ・カラコウ)」を目前に眺めつつ周囲の風景をリフトの上から楽しむというもの。
これがもう大人気で、一体こんな田舎にどこからお客さんが?!と思うようなとこなんですけど、リフトに乗るための長蛇の列…。なななんと45分待ち…。
ブラジルに来て、乗りもののためにそんなに待ったのは初めてかも?!
でもこの滝は私たちも楽しみにしていたので、ええ、待ちますとも待ちますとも。炎天下、暑い日差しを浴びながら(滞在中ずっとジーンズにTシャツだった私ですが、この日ばかりはタンクトップに短パンが恋しかった…)、待ちましたとも。


で、乗りものはまさにスキー場の二人乗りリフト。
でもここ、冬になってもスキー場になるわけではありません。完全に、観光目的のために作られたリフトです。
ほとんどの皆さん、スキーは未体験ですから、ややとまどいつつ乗りこむ様子がほほえましい。そして無駄に係員が多いのもほほえましいというか何と言うか…。



しかしこのリフト、馬鹿にしちゃいけません。かなり素敵なんですよ、風景が!
特にこの時期、足元が一面真っ白な雪…ならぬ、一面淡いブルーのグラデーション!そう、アジサイが満開なんですよ、斜面一面に。

そもそもグラマード・カネーラは、アジサイの街としても知られ、街に入るとすぐに道路わきの元気いっぱいなまんまるアジサイに出会えて感動するんですが、ここのリフトのアジサイはハンパなくすごいです。その株数たるや、いったいどれだけあるの???
そして一株一株が巨大。こんなに成長するもんなのね、アジサイって…
良く見ていると、日本では確か「墨田の花火」とかいうネーミングの、花弁が少し変わった感じの品種もありました。白や濃い青、ピンクもときどきあって、ものすごくキレイ♪



これを見るだけでも価値あり!という気がするリフトなんですが、やはりメインは滝です。

リフトでいったん下る形になり、下り着いたところが滝見の展望台になっています。リフトの上からも見えるけれど、より近づきたい人はリフトから下車して展望台まで歩きます。ほんの数分ね。
まぁ近づくと言っても滝しぶきが届くほどでは全然なく、やはり遠めに見る感じにはなりますが、全景が見られてなかなか良いものでしたよ。高低差131メートル、見ごたえのある大きな滝でした(袋田の滝が120メートルだそうです)。周囲の緑も美しく、涼しげな気分になれます。
日本にもこういう風景がありそうだなぁ…なんて、ちょっと懐かしくなったりして。

このスポットで45分待ちをしてしまったせいか、ツアーはここで時間切れになり、予定していたもう一か所(確か小さな博物館と言っていた)をあきらめざるを得なくなりました。残念。でも同じ車で別のお客さんを乗せて、すぐに午後のツアーが始まると言うから仕方ないですなぁ。
天気もいいから、もっとカネーラのアドベンチャー系の遊びを楽しみたかったけれど、仕方ないですねぇ。
でも半日でもかなり満喫できましたよ。この街にも宿泊施設が多いから、こっちをメインにして、グラマードを日帰り観光するというのもいいかも知れません。

さて車で宿まで送ってもらい、フロントに預けておいた荷物を車に乗せ、もう一度セントロまで同じ車で連れて行ってもらいました。バスが午後3時45分発だから、これからゆっくりランチをすればちょうどいい時間。そして宿はセントロから離れているから、もう荷物ごと移動して、ここには戻らないことにする方が得策なのです。
これもプライベート貸し切りカーだからこそできる技。助かります…。

ランチは、バスターミナル向かいのカンチーナ(カジュアルイタリアン)で。なぜかものすごい人気で、20分ほど外で待たされちゃいました。だけど外も楽しかった。なぜなら、イタリア系のおじいさん二人が、アコーディオンで朗々と歌を歌うパフォーマンスをしていたから!
陽気なイタリアンの曲という感じで、とても楽しい気分に。そして見物料を全く要求しない点もすごいと思いました。これがバイーアなら…
やっぱりブラジル離れしているわ、この街。

お客さんがワイワイと、そしてギャルソンもせわしなくフロアを歩きまわり、なんとも活気あふれる店内でおいしいスープやパスタをいただき、4日間の旅を締めくくりました。うん、ここもなかなか美味しかった。っていうか、味より雰囲気がね、もう、ブラジルじゃないんだもの。それが何より良かったですねぇ、私にとっては。

帰りのバスは前日のうちにチケットを買っておいたんだけど、それが正解でした。ほとんど満席でポルトアレグリまで行きましたよ。バスはまぁ普通に快適でした。そもそも2時間程度の移動だから、楽々です。




パスターミナル経由で空港に入り、7時なのにまだ明るい中、初めて乗るAzulの機内に入りました。
このAzulがとても良くてビックリ。何がいいって、座席がゆったりしてるんですよ。幅も、前後のスペースも、ボーイングやエアバス機より格段に広い感じ。そう、ここは、ブラジル製の機材(エンブラエル社製)を使っているんですね。
一般的に左右3列ずつのシートですけど、ここのは左右2列ずつです。そんなわけで、お客さんには、お相撲さん級のビッグなブラジル人男性が非常に多かったです…。確かに需要あるだろうなぁ、この機材。ビッグな人、多いもんね、ブラジル。

機内で出されるスナックと飲み物も一味違います。小さなバウドゥッコ社の2枚入りクッキーとかじゃなくて、一人にひとつポテトチップスの袋(もちろんミニだけど)をくれたりするの。これは子どもたち大喜び。
そして飲み物は普通ワゴンに積まれているボトルからプラコップに注がれて提供されるでしょ?それが、ここはなぜか事前に希望を聞きに来るんですよ、一人ずつに。まぁ選択肢は変わらないんだけど、ドリンクの出方が違う…。
なんと、缶のガラナだったり、小さい紙パックのオレンジジュースだったりするの。
でもそれってコストが高くなりそうよね?ボトル買いのほうがジュースは安くなるでしょうよ?い、いいんですか、それで…???

そのあたりの真意はわかりませんが、全体的に、この飛行機、快適でした。
ただ残念なのが、子供料金設定がないのよね。一応、格安航空会社ではあり、大人の料金もそれなりに安いんだけれど、子どもが全く同額となるとね…我が家のように二人子どもっていう家族構成だと、多少大人料金が高くても子供料金設定がある他社の方がトータル的に安くなったりするんですよねぇ。(だからか、この飛行機、子連れがほとんどいなかったわ。)
今後、路線数も増やすようなので、ブラジルの空の選択肢としてぜひ検討すべき航空会社ではありますね。

それにしても行きに比べて帰りはずいぶん短時間で帰れたイメージ。もちろん直行便はなくて、ポルトアレグリ→サンパウロ(カンピーナス)→サルバドールという経由便だったけれども、機材は同一なので降りる必要なし・待機時間も30分強で、乗り継ぎに労力をかけなくて済んだのが助かりました。
さらに、時差が1時間あるおかげで、サルバドールに着いたら時計を1時間戻すことになりました。あっちは夜9時でも、まだここは8時…ってことで、1時間得した気分でした。
戻ってくると、夜なのに空気がまだむわっと暑く、さきほどまでの涼しさが嘘のようで。ブラジルの広さを実感させられます。まぁ、そうよね。確かに飛行機で4、5時間も飛んだら、日本から韓国・台湾・中国あたりまで行けちゃうものね…完全に外国だわね…。

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