Porto Alegre-Gramado-Canela 【2009年11月下旬の旅レポート】 1日目 長旅を経てポルトアレグリ→アジサイであふれるグラマードへ 2日目 ブラジルナンバーワン?のスパで至福のひと時…夜は「クリスマスのおもちゃ工場」鑑賞 3日目 「サンタ村」、フォンデュ、そして夜の極上スペクタクル鑑賞 4日目 隣町カネーラで自然を満喫&子供大喜びのアドベンチャーパークへ |
|
★3日目 滞在3日目、どうも雲行きが怪しい朝です。朝晩はどうも毎日霧が濃いようですが、今日はちょっと雨も覚悟かなぁ…という気がする真っ白な空。 それでも短いグラマード滞在なので、今日も精力的に行きましょう。 ということで、セントロの少しはずれにある、サンタ村(Aldeia do Papai Noel)へ。そういえばサンタクロースの本場、フィンランドのロバニエミ市にもサンタ村がありましたけど、まさかブラジルにもあるとはね…しかも一年中オープンしていると言う…いつでもここに来ればクリスマス状態ということで。 入口で入場料を払い、中に入ると、左手にいきなり雪の降るエリアが!久々に見る雪に感動の道産子! もちろんこれは泡を機械で飛ばしているスタイルの「雪」であって、冷たくもないし積もりもしないんだけど、周囲のトナカイやら雪だるまデコレーションと相まって、なかなか雰囲気は出ています。ブラジル人も大喜び。 ここは言ってみれば小さな小さなテーマパークのようなもので、園内を走るトナカイデザインのトラクター列車があり、サンタや小人の人形がおもちゃ製作をしている工場をモチーフにした館があり、サンタたちの休憩所があり、お土産屋があり…といった感じの施設。ぐるっと一回りするとそれなりに楽しめます サンタのお部屋には、子どもたちからのお手紙が山のように…。このあたり、結構リアルに飾られていて、なかなか楽しいんです。 いまにも止まりそうなのんびりスピードの、無料のメリーゴーランドは子どもたちに大人気! 何より、森の中を歩くのがとても新鮮で心地いいんです。針葉樹がいいのよね〜。ツンツンした針の葉の背の高い松がずらっと並ぶと、北欧とか北海道を思い出してしまい思わず目頭が熱く…。松の香りもいいのよね。本当にブラジル離れした環境だわ。 なんとトナカイさんまでいましたよ!大人気で写真撮られまくりでした。実家の風連から北へ2時間ほどの幌延(ほろのべ)にあるトナカイ牧場を思い出しちゃったわ〜。 涼しいとはいえここはブラジル、やっぱりトナカイさんには暑いと思うんですけど…元気そうでした。ほっ。 途中、雨合羽着用率がいきなり高まるような大雨になり、傘ももちろんカッパも持ち合わせていなかった私たちはやや濡れつつ雨宿りを繰り返しつつ、なんとかしのぎました。 やっぱり雨が降ってしまった…。 ま、そう長引かなかったし、強い雨は一瞬で済み、あとは霧雨程度でしたけどね。 園内でおもしろいものがありました、そういえば。 無料でもらえる木片(横3×縦7センチ程度)に願い事を書いて、arvore dos desejos(アルヴォリー・ドス・デゼージョス:願いの木)にぶらさげるという願掛け。 まさにこれは日本の神社における「絵馬」ですね…。もしかして創設スタッフの中に日本の神社訪問の経験がある人でもおありで?! そして木にはびっしりと願い事が! 中にはすでに朽ち果てたような姿の木片も…。たぶん朽ち果てるころに願いがかなうと…信じたい…。 息子たちもしっかり書いて来ましたよ。「サッカー選手になりたい」ですって。叶うかね? あいにくの悪天候で残念だったんですが、晴れていれば、隣町のカネーラ方面に広がる美しい谷の風景(Vale dos Quilombos)を見渡せる展望台が敷地内にあり、それはそれは素晴らしいパノラマ風景を堪能できるはずです。 そんなこんなで、午前中の2時間ほどをサンタ村で過ごし、霧雨の中をてくてく歩いてセントロまで下りました。もっと町はずれにあるのかと思ったら、下り坂を歩いてほんの7分程度でセントロでした。 こんな可愛い建物が、なんと市役所の庁舎だったり。 街の子どもたちが一生懸命集めたペットボトルで作られたユニークな雪だるまがあったり。 普通の民家なのにとっても絵になるわ〜、なんてうっとりしたり。 道路の両脇にある可愛いチョコレート屋さんや雑貨屋さんを眺めつつ、ホットチョコレートで一息ついたりして、グラマードの街を散策しました。 てくてく歩いてRodoviaria(ホドヴィアーリア、バスターミナルのこと)まで来ました。もうすぐダンナの乗ったバスがポルト・アレグリの街から来るはずなので。なぜかこの街では私のVivoの携帯と彼のOiの携帯が通じ合えず、待ち合わせ場所の指示がうまく出来なかったんですね。なので、バスターミナルに迎えに行くのが一番手っ取り早いと。 バスターミナルもドイツ風でとても素敵。そして前に止まっていた黄色い車が絵になりすぎ! バスは15分程度の遅れで到着し、無事、家族全員集合。ちょっと遅めのランチを、市内で一番との呼び声高いフォンデュレストランでとることにしました。ここは子連れはランチタイムに訪れて正解!夜なら気後れしてとてもじゃないけど落ち着いて食事など出来ないでしょうな…そのくらいシックで大人っぽくてクラシカルな素晴らしいレストランでした。詳細はレストラン・宿のコーナーにて。 満腹になったところで宿に戻り、子どもたちと夫は外遊び(元気がいいねぇ)、私は夜のショーに備えて昼寝… そう、この日も夜のイベントを予約してあったんです。またもや9時半開始、子連れにはきつい時間帯よねぇ。子どもたちこそ昼寝して欲しいところ。(でも遊びたい気持ちが勝って全然寝ない…) 夕方6時過ぎに宿を出て、今日がグラマード初日で最後の夜である夫のために、ふたたび市内散策へ。この街はほとんど緯度的にアルゼンチンやウルグアイなので、夜は8時くらいまで明るいのです。そんなことも手伝って、夕暮れから夜にかけての美しいイルミネーションの輝きをたっぷり楽しめる夜のお散歩です。 ツリーの飾り付けに余念のない人々。これからやってくるナタウ本番に向けて、街のデコレーションはまだまだ続くというわけですね。良く見てみると、これらのツリーは、レストランやお店や銀行などが、店の宣伝も兼ねて作っているようでした。 ベア好きにはたまらない、こんな可愛いツリーも! 何度も通る道でも(それほど広い街ではないので、散策ルートは限られていて、何度も通ることになります)、時間帯が変わるとまた全然雰囲気が違って素敵! 途中、いくつか旅行代理店を回って、翌日のCanela(カネーラ:隣町)一日観光ツアーを申し込もうとトライ。と言うのも、到着した日に申し込んでおいたカネーラツアーが、前日になっていきなり「人数が集まらずキャンセルになりました」なんて言うのよ!ご丁寧に宿まで電話が来た時にはてっきり明日の時間確認かと思ったわよ…まさかキャンセルとは。まぁ、前金も何も払ってなかったので、いいと言えばいいんですけどね…。 そんなわけで、自力でカネーラまでバスで行って現地でタクシーチャーターするか。もしくは別のツアーに入るか。いっそレンタカーで回るか…の選択を迫られましてね。 一軒、とても感じのいい、小さい旅行代理店を発見し、なんとレンタカーが1日たったの65レアルでOKという交渉に至ったんですが…なんとなんと、クレジットカード「VISA」を持っていることが第一条件ですと。スピード違反などの罰金が発生した場合、後日、カード決済で処理する必要があり、ついてはグラマードではビザのみ適用だと言うのです。ひ、ひどい…。我が家はマスターのみ持参。泣く泣くレンタカーを諦めるしかありません。 別の乗り合いツアーは午後出発便のみ。私たちは夕方には街を出なければいけないので、午前発お昼戻りじゃないと無理なんです〜。 で、たとえば、ここのバンを半日貸し切る場合はおいくらに…?とためしに聞いてみたら、なんと、一人25レアルでOKですと。次男に関しては無料でいいですと! 3人×25レアル=75レアル… これはレンタカーを使った場合より10レアル増になるだけじゃないですか! 迷わずこのプランに決定!!これで明日の観光は安泰です。 昨日ランチをとったRua Cobertaの夜の様子はどんなかな〜と思って再訪すると、これまたいい雰囲気。 しかも、ドイツ料理店では、巨大ビールサーバーをテーブルごとに置いて飲みまくっている陽気な人たちがたくさん!いいなぁ! 私たちはフォンデュでお腹がいっぱいすぎだったので、ビールは泣く泣く我慢…。 夜も更けてきたし、昨夜のショーでの苦い経験(開始ギリギリに行ったために良席が確保できなかった)をふまえ、少し早目に今夜のショー「Nativitaten(ナチヴィターテン)」の会場に向かうことにしました。セントロからは徒歩圏内、と言ってもたっぷり15分くらい歩いたかしら、本日の会場も湖のほとりに設けた特設ステージであります。 ほぼ円形の湖の周りをぐるっと観客席が囲み、A〜Jまでの10のブロックごとにチケットが発券される形です。やはりブロック指定のエリア内自由席で、開始30分以上前でもすでにほとんど満席でした。ここの人たちはみんな出足が早いのねぇ。 それでも今回は階段状の席だし、昨夜のショーよりも座席が多いので、まずまずの位置を確保。夜なのでそれなりに涼しいので、全員、パーカーを羽織ってスタートを待ちます。 …と、まずはフィンランドから5年ぶりにこの街を訪れたと言うサンタクロースご本人が登場し、英語でご挨拶。英語を、お姉さんがポル語に通訳して会場に披露すると言う、いかにもそれっぽい演出です。そしてサンタクロース氏も今日の演目を鑑賞するとのことで、メインステージに置かれたイスに鎮座しておりました。 ほどなくして、派手に花火が打ち上がり、ショウが始まりました。このショウがどのようなものか、ほとんど事前情報を仕入れないまま当日を迎えたわけですが、なんだかこれはかなり派手で豪華なステージになりそうな予感が…。 すると、湖の上に浮かぶ円形の小さなステージに、いきなりタキシード姿の男性やらドレス姿の女性が現れました。水に浮かぶステージに、一体どうやって?マジック?(笑) そして彼らは、朗々と歌い始めました。まるでその様子はオペラ歌手…。 しかもすごく上手なんですけど!! そのショーは、光と音と歌のステージだったのです。複数のクラシック歌手による、ソロあり掛け合いあり合唱あり…とにかく見事な歌唱力だけでも観客を飽きさせないのに、空にはバンバンと花火(かなり派手に激しく)、カラフルな光線とともに勢いよく上がる大噴水…。 目と耳でいっぺんに楽しむ最高のエンターテインメントでしたよ。 そう、たとえるなら、東京ディズニーシーの夜のショーのような感じ。だけど、あれよりももっと花火が激しくて美しくて、豪華で華やかなの! 何より、クリスマスソング大好き人間の私にとっては、夢のようなひとときで。フランク・シナトラばりの低音で渋く歌い上げる「White Chrismas」から、コーラス隊含めて全員で合唱の「Happy X'mas」まで、世に知られるクリスマスソングはほとんどすべて網羅!という感じで、最高でした。 大人数での「第九」もゾクゾクしましたねぇ。 まさかブラジルでこのようなクオリティの高い夜のショーに巡り合えるとは思いもよりませんでした。東京とかパリとかニューヨークとかならわかるけど、ここはブラジル、しかも南部の小さな町グラマードですよ。 本当にブラジルは奥が深い…。 このショーだけは、かなり本気でお勧めできます。 さてショーの最中に驚いたことが一つ。 入場する際に、Bradesco(ブラデスコ:銀行の一つ)のベストを着たお姉さんに、一人1本ずつロウソクとブラデスコデザインの厚紙が渡されたんですね。これはお土産として持ち帰り、てっきり家で灯すものかと思いきや…なななんとショウの中盤、客席の前の方からそのロウソクの火がどんどん後方に回ってくるではありませんか。 厚紙は、ぐるっと丸めて、トーチにするんですね。しかし、これ、紙ですよ、紙。思いっきり紙製のトーチの真ん中にロウソクを入れて火を灯してるんですよ! しかも客席、隣同士の距離が、結構近いんですけど…。つまりは、すぐにも火が紙に燃え移りそうで、怖いったらありゃしないんですけど!!!!! 一眼レフを抱えて撮影に夢中な私に、ロウソクを持つ手など余っているはずもなく、もちろん不参加でしたけど…お客さんの8割はやってました。で、それがまた会場のひとつのイルミネーションの役割を果たして、見ている分には、とてもとても美しいのです… しかし日本ならば間違いなくありえない行為でしょうね。消防法とかに間違いなく触れそう。 やっぱりブラジル。いくら南部はブラジル離れしているとはいえ、やっぱりこういうところがブラジルですよねぇ。 1時間45分のショウが終わると、すでに時計は23時を過ぎていたけれど、今回行ってみたかったレストランの一つ、ドイツ料理店へ寄りました。ここがまたアンティーク調の家具が素敵な大人の店で…またもうっとり。 なぜかお客さんが私たちのほかに2組しかいなかった点が非常に気になったけど、雰囲気はとにかく最高。まさにブラジル離れしていました。詳しくはレストラン・宿のコーナーにて。 この街の高級レストランでは、宿までの無料送迎サービスを行っているところが多く、ここももちろんそうでした。夜遅く、しかも町はずれのレストランからタクシーを呼ぶのも億劫なので、このサービスは非常にありがたかったですねぇ。特にうちの宿は遠いので、送迎サービスは、お得感満点でした。 |
|
→ 4日目 隣町カネーラで自然を満喫&子供大喜びのアドベンチャーパークへ |