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【2009年5月初旬、我が家が初めて訪れたシャパーダ・ジアマンチーナ2泊3日の旅レポート】
1日目:レンソイスの街から歩いて巡るプチアドベンチャー、Serrano ミニトレッキング
2日目:車+徒歩でシャパーダの名所(北部)を一通り巡るツアーに参加
3日目:天然の岩でできた滑り台で滝すべりに挑戦
レンソイスの宿とレストラン

2日目

2日目の朝は8時半ロビー集合で、バンに乗っての一日ツアーに参加。今日は半分は車だからちょっと気が楽だわ…と思う私はやっぱりもう若くはない?!
いや、でも、昨日は本当に結構疲たので、まずは車で出発と言うのはうれしい話。ブラジルのアウトドア系ツアーの定番車「ドブロー(フィアット社)」に乗りこんだ。途中、セントロで若いブラジル人のご夫婦を乗せ、本日は、我が家+ご夫婦+運転手兼ガイドの7名構成です。

車はレンソイスの街を出て、国道であるBR242に乗り小一時間ほど走ったでしょうか。きれいな道路で、よくある道路の穴ぼこもあまり感じられません。快適ドライブ。

最初に着いたスポットは、
Rio Mucugezinho(ヒオ・ムクジェジーニョ)。ムクジェジーニョ川というところ。
川の入口にはちょっとしたバールとテーブル席があり、木の上には観光客からのエサを期待していると思われる、半分ペット化した?小さなサルがおり、人気を集めていました。動物園でしか見たことのない類のサルだよね?リスザルって言うの?!可愛い。



そこからちょっとしたトレッキングをして、
Poço do Diabo(ポッソ・ド・ヂアボ)、悪魔の泉という名のスポットへと近づいて行きます。まずは高台に到着、これから降りる川岸を見下ろしますが…
た、たかい…。
結構怖いんですけど。

そして写真でご覧のとおり、一本のロープが川の上を横断していますね。真ん中でしぶきがあがっていますね。このしぶき、人間が水面にぶつかったために上がっているんですよ。
これ、よくアスレチックでやるような、ロープ滑りなんです。こちらではTiroleza(チロレーザ)と呼ばれている人気アトラクション。
やってみたいけど、ここでは時間もないし、次のスポットにもあるということで断念。(でもこの高度からは怖いな〜)



さて、ふたたび岩場(結構急。)を降りて、滝壺に到着。この日は幸いにして天気が良く、太陽サンサンだったので、みんな水着で日光浴&川泳ぎです。ということで今日も水着着用は必須。

それにしても水が冷たい。真夏(12月〜2月)であっても、ここの水は冷たいんだそう。
それでも水に飛び込むのがブラジル人&うちの男性陣(笑)
長男は救命ベストを着用し(海水じゃないから浮力がないため、浮きなしで泳ぐのは大人でも結構疲れるんだって)、滝壺に向って進みます。
途中から少し流れが強くなってきたので、結局、滝壺まで行かずに引き返して来たんだけどね。おもしろかったみたい。



ここでは、Rapel(ハペウ)というアドベンチャーも楽しめるんだそう。下の写真に、小さいけどロープに吊られている人の姿、見えますよね?
ロープを垂直に下ろし、上から下へと伝って下りるもので、やった人によると「最高に楽しい!」んですって…。
ちなみにこれはトレッキングとは別料金で、確か一人R$70くらいと、なかなかに値が張ります。が、専門ガイド付き、安全装置などもろもろ込みのお値段と言うことですので。
日本ではあまり聞いたことがないアクティビティですよね?



さて、このあたりの川もやっぱり茶色です。でも澄んでいてきれい。
そしてこのあたりもやはり、小川を渡る必要があります。足を広げているのはガイドさん。岩に座っているのは同行したブラジル人女性。怖い怖いと言いながら頑張って渡りました。
ここでも子どもたちはガイドさんに運ばれ、無事到着。ガイドさんは何往復もしてます。大変なお仕事です。



ここを出て、またBR242を車で走ると…
見えてきました、シャパーダ・ジアマンチーナの象徴ともいえるこの姿。
Morro do Pai Inácio(モッホ・ド・パイ・イナーシオ)、パイ・イナーシオの丘です。

標高は1120mとそう高くはないけれど、この独特の形。山というより巨大な岩。岩と言うか、地層の重なりがすごいんです。
このタイプの丘がゴンゴンと立っているのが、このあたりの地形。
さぁこれからこのてっぺんまで上りますよ。



登り口ぎりぎりまで車で行けるのでラクチン。
そこからは、高度にして約300メートルほど、岩の道を登ります。まぁ結構大変だけど、距離が短いのでラクラク。
おじちゃん・おばちゃんの団体御一行様も頑張って上っていましたよ。
それにしても、ここも当然のように安全柵のようなものは一切ありませんねぇ。




頂上に着いたら、さえぎるものがなくなるため、いきなり強い風が吹いてきます。帽子吹き飛ばされないように注意しつつ、平坦になった頂上部分を進みます。
不思議よね、てっぺんが平らな丘。そしてなぜか、草花もポツポツと咲いている。サボテンも生えてる。

大きな十字架があり、記念撮影スポットになっておりました。が、ここに立つのもかなり怖いのよ。風が強いし、目の前は崖っぷちだからねぇ〜。私たちは立たずに座って記念撮影(小心者)。

高いところから眺める空は、また一段と高いのね。



頂上部分からの眺め。

青空に雲というバックもいいけど、ここは夕暮れ時が素晴らしいらしい、です。夕日の時間帯を狙ってここに登る「サンセットツアー」もあるそうなので、晴れて夕日が期待できる日はぜひ参加したいもの。
残念ながら我々の滞在中は、決まって朝夕は厚い雲に覆われ、夕日どころではありませんでした(涙)
この日の日中、こんなに青空が広がったのは奇跡かも?!ってくらい、この時期のバイーアは雨・雨・雨だったのです。



続いてまた車での移動。
少し短いトレッキングをしては車で移動できるので、今日はとっても体がラクだわ。

次なるスポット、
Pratinha(プラチーニャ)にて、まずはランチ。ポルキロレストランが1軒とランショネッチが1軒あり、連休中ということもあって大賑わいでした。大型バスがどんどん乗りつけているんだもの、びっくり。シャパーダって人気あるのねぇ。

腹ごしらえの後は、レストランから少し歩いて降りたところにある洞窟を見学。ここは勝手に泳いではいけなくて、事前申し込みでカヌーツアーに入るか、シュノーケリングをレンタルするなどしなければならないらしい。水の色が神秘的な青。
洞窟は結構奥まっていて、カヌーで探検できるのね。楽しそう。



シュノーケリングの人も結構いました。あとから知ったんだけど、ここには25種類ほどの魚が生息していて、かなり大きなサイズのものもいるんだそう。ちょっとしたボニート風?と思いました。やってみたかったなぁ。



ここでのお楽しみは、お待ちかねのTiroleza。最初のスポットで見た、ロープ滑りであります。
ここのは高度も低く、距離も短いので(85m)、子どもも挑戦できるとのこと。

一人R$5を支払い、列に並んで、体に装置をつけていざジャーーーンプ!!!



これね、見てると怖いけど、やってみるとすごく楽しい!
空を飛んでいる気分、とまでは言えないにしても、体が空中を浮かぶ感じって言うの??
あっという間の出来事なんだけど、気分爽快です。

3歳の次男もこの通り。



怖がりもせず、喜んで「もう一回やりたい!もう一回やりたい!」を連発。たいしたものよのぅ…。

ちなみにゴールはお尻から着水。そのときに、多くの人が「半ケツ状態」になります。水から上がる時、パンツをしっかり上げることをお忘れなくっ!!!


この川から少し歩いたところに、Gruta Azul(グルッタ・アズウ)、青の洞窟があります。ほら、本当に水が青いんですよ。
地表から数メートル降りたところがこのような洞窟になっているんだけど、光がきれいに差し込んで、ブルーが一層美しく見えるのは、午後2時半から3時半の時間帯だそう。
私たちが訪れたのはすでに4時を過ぎていて、しかも曇り空だったので太陽光線が入らず、美しさは今一つだったかな。写真映りの方が実物よりいいくらいです。



さて再び車にのり、本日最後のスポット、
Gruta Lapa Doce(グルッタ・ラパ・ドーシ)へ。拠点の街レンソイスから北に82キロにある、Iraquara(イラクアラ)という町になるそうです。
ここは、南米最大の洞窟の街、と呼ばれているそう。いくつもの洞窟が存在します。
今回はその中で最も有名なラパ・ドーシへ。

10数人1グループになり、専属ガイドが2名付きます。ガイドさん、頭にはヘルメット、手にはランタンを持って重装備なんですけど…

まずは山道を少し歩きます。
すると、こんな看板が…



注意事項として、
「お子さんの面倒はちゃんと見てね」「ゴミは捨てないでね」「ウンチはしないでね」…

ウンチって…
っていうか、そのイラストって…
こんな標識、ここ以外のどこで目にすることができるだろうか。驚愕である。
そして、なぜあえてウンチ禁止を明示するのか。これから行くのは一体どんなところなんだ…。
この看板が訴えるものは大きい。

いよいよ洞窟の入り口。がれきの山のようなところをのぼって、降りて。
これ、地震がない国だからこそできるアトラクションだよなぁ。こんなところで地震が起こったら、みんな一瞬にして…
と、思わず想像してしまう。



それにしてもこの地層。すごいよね。
その昔(古代レベルの昔ね)、このあたりに流れていた川が淡水だったことから「ドーシ」の名が付き、その川の動きによって地面がくりぬかれ、洞窟になったんだという。
地学の世界だ…。(思わず高校時代の地学の先生の顔を思い出す)



この洞窟、中は本当に真っ暗で、ガイドさんのランタンの明かりだけが頼りです。しかも、「順路」などのロープが張られているわけでもない。もちろん、ガイドなしの入場は絶対禁止、っていうか怖すぎて一人じゃ入れません。



高さ40m、長さ850mという規模がどれだけ大きいのか私には判断が付きませんが、とにかく、めちゃくちゃ中は広いのです。
ところどころに珍しい鍾乳石スポットがあり、立ち止まりながらガイドさんが説明します。

これは、形が天使のような鍾乳石。確かに羽を広げたエンジェルですねぇ。美しい。そして大きい天使です。



珍しかったのが、半分白くて、半分赤いもの。赤は、上からしみこむ水に鉄分が多く含まれていたことによるもの。しかしここまでキッパリと色が分かれるのも面白い。
ちなみに、もちろんだけど、今もなおこれらの鍾乳石は成長を続けています。ゆっくりゆっくりと。確か1ミリ大きくなるのに3年くらいかかるんだとか。雨期には、伝わり落ちる水分も増えるから、洞窟内に水たまりもできるんです。
自然の神秘ですねぇ。



この洞窟内での貴重な体験に、「完全真っ暗闇体験」というのがあります。ガイドさんたちが全員、明かりを消して、2分間真っ暗状態を味わってみるというもの。これ、すごいですよ。自分の指先さえ見えないの。完全に真っ暗。
うちの田舎も街灯がなく、かなり真っ暗ですが、ここまで完璧な真っ暗はちょっと他では経験できないのでは…。
しーんと静まりかえる漆黒の世界。これが自然、なんですね。

この中で確かにウンチしたら大変なことだわ、と、真っ暗闇を体験中にふとあの看板を思い出す私…。

ちなみにこの洞窟付近には、他にも未開拓の洞窟がいくつもあり、大学の調査団などが調べている途中なんだそうです。何をとってもスケールが大きいなぁ、ブラジルは。

この日だけで数多くのスポットを巡り、駆け足だけどだいたいの要所を押さえることができました。宿に着いたら午後6時半を過ぎ、日もとっぷり暮れていたけど、とても充実の一日観光。子連れでも、いいガイドさんといい同伴者に恵まれたおかげで、結構ゆったりと楽しむことが出来たのが何よりありがたく、うれしい。

夜はシャワーのあと、また街へ出てディナー。そして最終日に備えてゆっくり体を休めます。

3日目:天然の岩でできた滑り台で滝すべりに挑戦に続く