Rota das Emoções |
|
2日目 シーズンオフの宿(ポウザーダ)は、なんと私たち家族と一人旅のアメリカ人男性だけしかいないという、淋しいと言うか贅沢と言うか…。オーナー家族も里帰り中(奥さんがアメリカ人)ということで、なんだか本当に自分の家みたいな感覚で過ごさせてもらえました。 朝食も私たちが一人占めって感じ!フルーツジュース、可愛い容器でレース編みのカバーがかかっててキュート。味ももちろん美味。 腹ごしらえの後は、ブギーツアーに出発。宿専属?のブギー運転手さんとともに、ピンクのブギー一台を家族で貸し切りです。このあたりの予約は、すべて宿の兄さんにお願いすればOKでラクチン。一応、フロントに各種ブギーツアーの概要と写真が入ったパンフレットがありました。 今日の行き先は、雨期にしか現れないという砂丘の中の湖と、水のクリスタルさがウリだという湖、Lagoa do Paraíso(ラゴア・ド・パライーゾ)。ジェリコアコアラから東方面へ向かうコース。 まずはワイルドにブギーに給油。すごい色の油だ…しかもペットボトルを大活用しての給油であります。ちょっとびっくり。 走り始めて間もなく、周辺見どころスポットのひとつである「なまけものの木」、Árvore da preguiçaに到着。木が砂地に横たわるようにして立っている(というか、アーチ状になっている)ことから、この名前だそう。この辺りに吹く強い風によって、木が横倒しになり、そのまま成長してこうなったそう。 まぁここはあっさりと写真撮影だけして、移動。 雨期のため、砂丘のところどころに緑があります。そして動物がいます。このロバのような愛らしい動物はJumenta(ジュメンタ)と言うそうで、割と小柄。毛が豊富なタイプと、ショートヘアのタイプがいるのね。 今回の旅、どこに行っても彼らに遭遇しました。ブラジルの他の地域ではあまり見かけなかったんだけど。砂丘が好きなのかしら。 ちなみにメスのジュメンタは、常に妊娠状態だそうで、重い荷物を運ばせてはいけないんだって。常に妊娠状態って…キツイですなぁ(同じメスだけに同情する私)。 砂丘をしばらく走り、ウインドサーフィンのメッカであるPraia do Preáの街を過ぎ…少しずつ目的地であるラゴア・ド・パライーゾに近づいていくと、道路がこんな状態に… これ、道路なんですよ。雨水がこんなに道路にたまっちゃうんですよ。 バギーが通れるだけの深さかどうか、運転手の兄さんがみずからズボンをまくりあげて深さチェック。これ、雨期のジェリでは必須行為であります。 そして向こうの空を覆い尽くす暗い雨雲…。これだから雨期はスリリング。雨雲に向かってバギーで進みます。だって行き先がそっち方面だから。 なんとかこの激しい水たまりを抜けると、少しポウザーダ(宿)やレストラン…いずれもかなりひなびた田舎って感じだが…があった。 そしてまたしばらくすると、こんな光景が!!! こここれはまさにレンソイス・マラニェンセスの光景ではないですか! 白い砂丘に点々とうかぶ青い湖… まさかジェリコアコアラで見られるとは!!! ここで降りて遊びたいっ!とリクエストしたけど、天気の状態もあるから、とりあえずここは帰りに寄ることにしてラゴア・アズウまで車を進めることに。 そしてこれが、名所の一つ、ラゴア・ド・パライーゾ。 ご覧のように、湖のほとりの浅い所にハンモックが吊るされているのが特徴。よく絵葉書やガイドブックの写真なんかで、ここが出てくるんです。 水は透明でキレイ。なんだけど、あいにくの空模様…今にも雨が降りそうな曇り空のため、写真がイマイチですな。 ただしハンモックは最高!気持ちいいこと間違いなし。ハイシーズンになると、4〜5個あるハンモックが埋まっちゃって、順番待ちになるのかな〜などと思いつつ、子どもたちとともにゆらゆらする。 と、間もなく、どしゃぶりの雨が〜〜〜。 ついに我慢しきれなくなった空が、ぶわーっと袋をやぶって雨をばらまいたかのように…突然の大雨。 あわてて一同、レストラン内に逃げ込む。そう、ここにはレストランがあるのだ。2階建ての、とてもシンプルなレストラン。 本当は湖のほとりのテーブルでビール♪を目指したけど、さすがにこの雨では外で飲食する人は皆無。そりゃそうだ。 やむなく2階席でオーダーし、ビールを少し飲んでたら… 雨があがった。あっさりと。 雨期の雨って、まぁ、こんなもんなんですよね。突然スコールが降っては、突然やむ。その間30分もないほど。 助かった〜〜〜。 で、喜んでビールを抱えて湖のほとりへ移動… こんなに素敵なランチタイム。これよ、これ。湖の水も、さっきよりクリアに見えるわ〜 そして、ぜひ忘れずに記しておきたいのは、ここで食べた魚料理がメチャクチャ美味しかったこと! 基本的に肉派の私ですが、こういう水辺のレストランはやはりシーフードが基本だもんね。しかもいろんな魚メニューがあって、正直、何が何だか判断付きませぬ。 ここはおとなしくお店の人気メニューを聞いて、ギャルソンのおすすめに従うのが得策。 ということでオーダーした一品がこの写真。確か魚はCavaraという名前で、料理名は à Belle Meuniere(ア・ベレ・メニエール?)。 この料理名は、この先訪れる別の町でも必ず見かけました。ここのが美味しかったから、あちこちで食べてみたけど、やはり美味しかったです。 こんがりグリルされた大きな白身魚のムニエルの上に、エビとかジャガイモなどのトッピングが乗っているんだけど、必ず入っているのがケッパー。写真で見ると、小さい黒い粒ですね。これが入ると、びしっと味が決まる気がします。 とにかく美味しくてビックリしました。この地方ならではの料理なのかもしれません。 大満足のお昼のあと、お天気もバッチリ晴天になり、最高の気分。 気持ちよくバギーをとばし、帰り道にある、行きで見かけた砂丘と湖エリアに行きました。 遠くから見てもキレイだけど、近づいて見てもキレイ。水がなんて透明なんだろう。雨の水だなんて信じられない。 湖のほとりで我々を迎えてくれたのは、なまめかしい女体… ええ、砂で出来たアートですが。上手いよね!(近くにいたサンパウロからのご夫婦が、「私が作ったのよ!」と自慢していた) 確かにここの砂は、砂山とか砂の白を作るのに最適な素材って感じ。適度に湿り気があって、粒子が細かいの。 それにしても、大きな砂丘です。水たまりまでの斜面、かなり距離ありますし、急です… しかし子どもたちは元気によじ登る。ナントカは高いところが好き?その通り??? 頑張ってのぼりつめたら、まさに天国のような世界が!白と青、それしかない世界。 空の青と雲の白、湖の青と砂丘の白…それぞれが微妙にグラデーション。美しい… 地元の子どもたち。ヨーロッパ系、しかもなんとなくポルトガル系という感じでしょうか。 ここは、この時期(雨期)しか現れない湖ということで、地元の人たちも期間限定のお楽しみにずいぶん訪れていました。この家族は、大きなワンボックスカーで、おじいちゃんから幼児まで3世代で賑やかに来てました。 日本人なんてめったに来ないから、興味津津で、我々は注目の的。 湖の深さは、中心部に向かうほど深くなり、足がつかなくなる。なので、ふちをぐるっと泳ぐのが安心。 これだけ水がきれいだと泳ぎたくもなるし、ずっと浸かっていたくもなる。 缶ビール片手に、露天風呂状態で水に入っているブラジル人多数。カシャッサやウイスキーの瓶を持ち込むツワモノ男性2人組もおりました。 いつまでも遊んでいたい…日が暮れるまで…。 でも今日はジェリに戻って夕日の丘から夕日を見るのだ!! ということで、午後3時半ごろ、帰途につきました。 いったん宿に戻って着替えをしたら、歩いて夕日の丘へ。 その名もズバリ、Duna de Pôr do Sol(ドゥーナ・ジ・ポール・ド・ソウ)、夕日の丘なんだけれども、ジェリに来ている観光客は全員必ず一度は上ると言う、夕日鑑賞のメッカであります。 街の端にあるから、宿によっては結構遠いんだけど、我々の宿からは歩いて数分…は言いすぎか。でも15分とかからないところに、その丘はありました。またよじのぼる子どもたち。しかも二人競い合って… 夕日に向かって走れ!!! 丘の上にはたくさんの人。みなさんもれなく夕日待ちです。 肩を寄せ合うカップル、犬を連れた散歩中の地元の人、若者グループ…みんなで一か所を、海の向こうのステージを見つめる。まさにこれは自然の大舞台だなぁと感じる。 この日は、ご覧の通り、雲が海すれすれに薄くたなびいていたので、まんまるの夕日が海に沈む…というハイライトシーンにはならなかったんだけれども。でも、雲まじりの夕日シーンは、それはそれで味わい深くて好き。 夕日が落ちた後、刻々と変わっていく空の色をずっと眺めているのが好き。 町から夕日の丘を見るとこんな感じ。結構な高さがあることがおわかりいただけるでしょうか。 海側の斜面はほとんど崖のように急になっています。でも、男の子たちはスノボみたいな格好で滑り降りてました。ほんと、サンドスキーとか出来そう…。 夕日が沈んだ後、それぞれに丘を下り、町へと繰り出します。このあとビーチでは、カポエイラの実演があり、ちょっとした人だかりになってました。 ビーチ沿いにいくつもあるおしゃれなバールは、シーズンオフだけれども、割と賑わっていました。 夕日と、海と、バールが一体となっている感じがすごくいい。自然の中で飲むビールはやっぱり最高… (そればっかり。) |
|
→ 3日目 馬でペドラ・フラーダへ、そして夕日の丘 へ |