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Rota das Emoções
【2009年5月下旬の旅レポート】
1日目 フォルタレーザからバスでジェリコアコアラへ
2日目 今だけのお楽しみ、砂丘と湖へブギーツアー
3日目 馬でペドラ・フラーダへ、そして夕日の丘
4日目 ジェリからパルナイーバ、デルタのボートツアー
5日目 海沿いのワイルドドライブからカブレー、アチンスに到着
6日目 レンソイスのマイナースポット、だけど大好きなアチンスで過ごす1日
7日目 期間限定の「海に落ちる滝」、そしてプレギッサ川でバヘリーニャスへ
8日目 これぞレンソイスマラニェンセス、ラゴア・アズールへのツアー
9日目 サンルイスの街、駆け足観光…最後はブラジリアで

今回利用した宿とレストラン

7日目 期間限定の「海に落ちる滝」、そしてプレギッサ川でバヘリーニャスへ

この日、本当はバヘリーニャスへ朝から移動しようと思っていたんだけれど、昨日のテレビ局スタッフたちが「カショエイラ(滝)」の取材に行くから一緒に行かないか、と誘って下さいました。なんでも、その滝というのは、今の時期(雨期)しか現れない幻の滝なんだそうで、とにかく素晴らしいんだと。車で2時間ほど走る場所で、普通はなかなか行けるところではないと。

そして、スタッフの一人がカメラマンだったんだけど、彼が以前撮影した滝の写真集を見せてくれました。それを見ると、た、確かにすごい滝…こんなのが海に落ちて行くなんて…。
これは行かないと!!

ということで、取材用のトヨタと、もう一台、予備のためのトヨタの2台体制で出発。海沿いをずっと砂浜ドライブであります。

カブレーに来るまでの砂浜ドライブでも遭遇したんだけど、なんとこの辺りにも生活ごみが大量にあって驚き。
だって、ここ、人けが全くないような僻地なんですよ。海水浴客でごった返し、空き缶のポイ捨てが絶えないようなビーチじゃないんですよ。
なのに、なのにこの大量の生活ごみ…
ペットボトル、洗剤の容器、マーガリンの容器… たとえここが海水浴のメッカだとしても、普通置いて行かないようなごみが波打ち際にびっしりですよ。

驚くことに、デルタの川流域で暮らす人たちが出している生活ごみが、海に流れ込み、はるか数百キロ離れた波打ち際に打ち上げられるんですよ…。
そして、ごみを回収しようにも、エリアが広すぎるし車も簡単には入れないし、無理なわけですよ…。
環境汚染という言葉を、こんなに強く実感したことはないかも知れません。こんなに目の当たりにしたことはないかも知れません。
誰しも、この光景を突きつけられたら、環境のことを考えさせられないに違いないでしょう。ゴミの発生源の人たちにも見せたい…。



相変わらずの曇り空のもと、ゴミを横目に車は走り… ついに目的の滝へ。

…と。
あれ、ここですか?
これが、その、幻の滝ですか???

なんか、ちゃっちいですけど…



確かに、滝のように段差を流れ落ちているんですけどね、砂丘から流れてくる水が。
しかし高低差がたいしたことないうえ、水量もそれほどでも…。

まぁ、ここでのお楽しみは、宿のオーナーいわく「天然のハイドロマッサージ」。滝つぼに入り込み、頭の上から水を浴びる…ってほとんど修行僧の世界ですがな!



…と、正直私はちょっとクールに見てたんですが。
テレビクルー、そしてカメラマンたちは積極的に取材を敢行しておりました。左の水着姿が今回の取材の主役、宿オーナーのブーナ氏であります。(ナイスキャラ♪)



これくらい近づいて撮影すれば、滝もそれなりに迫力があるかと…。
なお、この黒い物体は、岩ではないんです。岩より柔らかいんですよ。爪で削るとほろほろ崩れてとれてくる素材で。
古いマングローブが固形化したものだそうです。
岩だと思って滝のへりに立って撮影しようとしてたら、危ないからふちには立たないで〜!と言われました。



ま、珍しい光景には変わりありません。思ったより小規模だったけれどもね、雨水がたまって出来る砂丘内の湖の水が、はるか海まで流れてくる…そして滝になるんですからね。そんなものがあるなんて考えてもみなかったわ。

滝での取材中はときどき雨が降ったりやんだりのハラハラ天気(だって大事なカメラや機材が濡れてしまう〜)。けれど帰りは青空が顔を出し始め、砂浜が鏡のようになって空を映し…美しい光景に。



帰る途中に、昨日も来た砂丘エリアにみんなで寄りました。やはりアチンス取材にここははずせないでしょう。
そして今日も変わらず美しいです。飛び込みがすっかり気に入ってしまった長男は、カメラマンに何度もリクエストされ、調子に乗って何度も飛び込みしてました。



砂丘と湖、特に湖の色は、空模様によって全然美しさが違ってきますね。晴れれば晴れるほどいい。



たっぷり遊んで、おなかぺこぺこで帰ってきた一同を迎えてくれたのは、名物料理のビュッフェランチ!
ここの宿、こんなにも田舎にあるのに、部屋やインテリアのセンスがなかなか良くて快適なうえ、レストランの料理もすっごく美味しいんですよ。村のレストランなんてほとんどまともなものがないから、毎晩、宿のレストランでアラカルトで注文して食べるんだけれども、どれも美味しいこと!!!
シジミ貝みたいな貝を使った炊き込みご飯とか、卵のスープとか、ちょっと他では味わえない独特のセアラ料理がどれも絶品でした。ちょっとびっくりです。厨房で腕をふるうのは、時に掃除や会計もするという、マルチタスクなおばちゃん。一人でやっているから時間がかかるんだけど、そんなのビール飲みながら待ってれば苦にならないし。

そんな絶品料理の数々を一堂に並べ、今日のランチは特別に食べ放題ビュッフェとなったわけです。もちろんテレビスタッフのためなんだけど、私たち家族も便乗させてもらえて本当にラッキー。美味しかった…。



ご紹介が遅れましたが、こちらが名物オーナーのブーナ氏。見るからにナイスキャラでしょ!
親しみやすく、親切で、自宅の中まで見せてくれたりするもてなし上手。もともとはサンルイスの出身だそうだけど、この地が気に入って宿を始めたんだそうです。

自宅は、海に流れ着いた老木を活用したイスなど、リサイクル品をおしゃれに再利用した手作りの家でした。


ランチ後、名残惜しみながらブーナの宿を後にし、来たところと同じ宿直通の船着き場から貸し切りモーターボート(R$150)でプレギッサ川をバヘリーニャスに向かって上ります。貸し切りボートは公共の定期船よりずっとずっと値が張るけれど、定期船が2〜3時間かかるところ1時間弱で行けるんですから価値はあります。時は金なり。

そして貸し切りボートなので、途中、観光スポットに寄り道しながら移動してくれます。たとえば、野生のサルがいる森など。
野生って言っても半分餌付けされているようなもので、もらったバナナを人間の目の前で上手に食べたりするんですけどね。写真的にはナイス、でしょ。



実際には、森の中に何十匹もこの猿が生息しているんだそうです。そのうち人慣れしているのがこの子を含む2〜3匹だと。
で、この子、人慣れにもほどがある!私の肩に、そしてこの後アタマの上にまで親しげに上って来たのであります…(涙



この森の入口には船着き場と簡単なドリンクバーがあって、飲み物やあめ程度は買えます。家族経営みたいなもので、店主のおばちゃんの娘さんが娘3人とともに川で洗濯をしていました。娘たちほとんどハダカなんですけど…。女の子なんですけど…いいんでしょうか…。
とことんワイルドな世界が数日前から続いております。
娘3人いて、さらにお母さんは妊婦さんでした。がんばれ、母さん!



あとはひたすらプレギッサ川をさかのぼっていきます。なんとおだやかな水面…。だんだん日が落ちてきて、黄金色が映えて美しかった〜
パンタナルやマラジョー島の川を思い出しました。



そしてボートは、次の宿直通の船着き場(そんなのばっかりですな、今回)に無事到着。
宿直通と言いながら、実際は宿と同系列のレストランの敷地内に到着したのであり、宿自体はそこから徒歩10分くらいの場所にあったのでした。き、きいてないよ〜。荷物けっこう重いし(バックパック)、子どもたち半分寝てるし…。
と、半泣きで歩き始めたら、レストランの兄さんが荷物持つのを手伝ってくれました。ありがたや、ありがたや〜。

この日はもう日が暮れていたので、宿でのんびりしようか…と一瞬思いつつも、ここバヘリーニャスでの滞在日数が予定より1日短くなったことに気付き、精力的に外出することに。
この街には一応、タクシーがあるのですね。トヨタ・バンデイランチスや、ランドローバーなどのワイルド系車両以外の普通の車に乗ったのはすっごく久しぶりな気がしました…。

それにしてもこの街はスゴイ。何て言うか、町としては、すごく「ひどい」

町のインフラ整備が、観光客の増加に全然追い付いていない感じね。道路は一応アスファルト敷きと言うことだけど、どんだけ薄いアスファルトなの?!穴ぼこだらけで車がすごい勢いで跳ねるし。水たまりの時期だから泥水がすごいし。
セントロの様子も、なんだかごちゃごちゃしてて感じ悪いし。車やバイクがものすごく多いし。
中途半端な田舎という感じがして…どうも好きになれない町だったなぁ。唯一、最近整備されたらしい川べりのデッキサイドがおしゃれだったけど、まともなレストランも少ないし、酔っ払いが何人もいてからんでくるし、ちょっと怖かったです。

と、これは、あくまで「町」としての印象。
砂丘の風景はそりゃもう絶品であることには変わりないですがね。これからに期待です。

8日目 これぞレンソイスマラニェンセス、ラゴア・アズールへのツアー へ