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Rota das Emoções
【2009年5月下旬の旅レポート】
1日目 フォルタレーザからバスでジェリコアコアラへ
2日目 今だけのお楽しみ、砂丘と湖へブギーツアー
3日目 馬でペドラ・フラーダへ、そして夕日の丘
4日目 ジェリからパルナイーバ、デルタのボートツアー
5日目 海沿いのワイルドドライブからカブレー、アチンスに到着
6日目 レンソイスのマイナースポット、だけど大好きなアチンスで過ごす1日
7日目 期間限定の「海に落ちる滝」、そしてプレギッサ川でバヘリーニャスへ
8日目 これぞレンソイスマラニェンセス、ラゴア・アズールへのツアー
9日目 サンルイスの街、駆け足観光…最後はブラジリアで

今回利用した宿とレストラン

5日目 
パルナイーヴァ〜ツトイア〜パウリーニョ・ネヴィス〜カブレーへ、そしてついにレンソイスの入口・アチンス

結構な都市であるピアウイ州パルナイーバだけど、素朴な馬車で荷物を運ぶとか、やたらと自転車族が多かったりとか…独特の雰囲気を醸し出していました。ここまで自転車が多いブラジルの他の街を、私は知りません…



充実の朝食を終え(ここの朝食は品数豊富で美味しくて素晴らしかった:宿賃の割に)、8:15に宿を出てふたたびロングドライブの後半に突入。今日もひたすら走ります。距離にしたら昨日の約半分の150km程度なんだけど、道路がものすごいことに…
とりあえずはアスファルトの道を快適に走り、112キロ先のTutóia(トゥトイア)の町へ。そこからがすごいんです…

ピアウイ州からマラニョン州へ入る時の看板。相変わらず、今にも雨が降りそうな雨期の雨雲とともに移動です。(でも幸い、ロングドライブ中は一度も雨に当たらず!)
このへんはまだまともですね、道路が。




しかし次第にワイルドさが加わってきます。アスファルト道路にぼっかりと開いている大きな穴ぼこが増えてきて…(夜は本当に恐怖らしい。外灯がろくにないから道が良く見えない、したがって穴の有無がわからないままスピード出して走る→車体にものすごい衝撃そしてパンク…)
さらに、のんびりと我が物顔で道路を横断する牛たちよ…
これがまた夜でも発生するから怖いらしい。見えない中で衝突したら、車が大破することも…



そしてついに、アスファルトではない土の道に。一応道なのよね?一応ね?って感じの、道なき道状態であります。
しかも、雨期特有の巨大水たまりが頻出。ご覧の通りの道であります。
雨期特有の木々が、緑にわさわさと生い茂っているのも5月の特徴であります。



途中、すれ違う車はほとんどないのですが、来ましたよ噂の公共交通が。これは何と呼べばよいのでしょう?
トラックの荷台に簡単な板を渡しただけのベンチが座席ってこと…?たしかにジェイミが説明してくれたとおり、ぎちぎちに人が乗っていますよ。そして足元にはきっと鶏入りの袋が転がっているに違いない〜

この車ででこぼこ道を数時間は絶対厳しい。かなりつらい。いやでも、一人旅貧乏バックパッカーなら…これも楽しい経験かもしれないねぇ。子連れじゃちょっと無理だわ。



しばらく行くと、視界がパーっと開けてきて、Piqueno Lençois(ピケーノ・レンソイス:小レンソイスの意味)に到着。これから向かうアチンスやバヘリーニャスと言ったエリアと比べて面積が小さい砂丘エリアということで、小レンソイスと呼ばれるようです。
しかしこれもまた見事な風景。例のごとく、砂丘の高いところまで4l駆でがんがん上り、ラクラク美観を拝ませてもらいました。雲の晴れ間の青空もいい感じだったので、この2日、本当にお世話になっているジェイミの車と記念撮影。




ピケーノ・レンソイスのおもしろいところは、砂丘のわきに湖エリアと緑エリアがきれいに分かれて存在すること。もちろんこれも雨期だけの光景なんですけど、たった一つ砂丘を隔てただけで、一方には草があり一方には湖しかなく…
本当に不思議な植生ですよね。



ふたたび車に乗って移動タイム。相変わらずのワイルド道が続きます。どんどんワイルドさが増しますよ〜

なんたって水たまりがもう川のように…
それでも車は行く… 
下の写真の車は、生徒を乗せたスクールバス?っていうかスクールトラック??なんだけど、ざぶんざぶんと気持ちいくらい水に入って行きましたよ。そして私たちもこんな風になって(それでも時々、自分の足で水深を確かめつつ)、ざぶざぶ車で進みました。
これ、そんじょそこらのテーマパークのアトラクションよりずっとずっとおもしろいです。今思えば、この旅のハイライトって、こうした野性味あふれるロングドライブにあると思います。作りものじゃないリアルな体験、これはここでしか味わえない本物のワイルドです…。
おもしろかったなぁ〜


そしていつの間にか車は海沿いに出ていました。今度は、それこそ道なき道、というか砂浜の上をがしがし走るんですよ。
波打ち際をどんどん走ります。引き潮の時間帯を狙って走るわけですが、時間が経つにつれ海が迫って来てスリリング〜
海の生き物にも出会います。ウミガメの死がいをあさるウルブー(ハゲタカ)とか、集団で海に向かって飛んで進む不思議なトビウオのような魚とか…車窓から目が離せません。



それにしても、海沿いドライブも結構長かった…。ひたすら砂浜ですもん。
ちなみにこのルート、プライベートカーをチャーターするくらいしか移動手段がなさそうです。なんたって集落がないんですから、観光客くらいしか通りませんから。もしかしたら乗合4駆のようなものがあるのかも知れませんけどね…

陸地さいごの町、Caburé(カブレー)にようやく着いたのが午後2時。ここも、ものすごい田舎でした。ぽつんぽつんと小屋と呼びたい宿やレストランがいくつか立っているだけの砂浜。ここに泊まって何しよう???という感じの、ほんとに何もないところ。
ランチがまだだったので、ここで何か食べてから次のボートに乗る?と聞かれたけど、もう一気にアチンスに行きたかったからこのまま運転手ジェイミとお別れ。本当にありがとうジェイミ!あの出会いがなければ、こんなにスムーズに予定通りにここまで来られなかったわ…
このあとたった一人で再びあのワイルド砂浜&水たまりロードを通ってパルナイーバ、そしてジェリまで戻るのかと思うと、ちょっと申し訳なく切なくなったけれど。どうかどうか、お気をつけて帰ってね・・・と心から天に祈りました。(だってほんとに何かあったら助けを呼ぶにも車は通らないし町から遠すぎるし・・・という道だから)


この先2泊3日の予定で過ごすアチンスの村まで、ここカブレーからはボートで川をさかのぼります。ボートは前日にジェイミが手配しておいてくれました。快適なモーターボートで、約20分で宿の入口の船着き場に到着〜。
船で宿まで直接行けるのも、雨期、そして満ち潮時だけのことらしいです。それほど大きくない川なので、水が少ない時期はボートが入れないんだそう。その場合は、少し離れた港から歩いてくるんですって。あぁ、雨期で良かった…。

そして、早くレンソイスの砂丘を見たいがために、ここでもランチを我慢して(食いしん坊の私たちにはかなり珍しいこと!)、すぐに宿が出してくれるTOYOTAツアーに出発しました。なぜにトヨタツアーか。
利用する車両が、トヨタの水陸両用車っていうの?四駆の、バンデイランテスという車種の。日本では見たことのないワイルドなランドローバー風のクルマなんですね。この地域ではとにかく車と言えばトヨタ(のバンデイランテス)。だから、トヨタツアーという名前になっちゃうんですね。おもしろい。

もちろんお客は私たち家族だけのぜいたく貸し切りトヨタツアー。ぐいぐい砂丘をのぼり、とても快感!
小さなアチンスの村を抜けたらすぐ、なんとあのレンソイス・マラニェンセスの世界が!!!


さっそくクロックスも脱ぎ、砂丘を上り下りする子どもたち。結構な斜面なんですよ、ここも。元気だなぁ。気持ちはわからないでもないけれど!
そして曇り空にもかかわらず、水を見たら飛び込みたくなる子どもたち…それも気持ちわかる。だって、水がとってもクリアで綺麗なの!
もちろんここも貸し切り状態〜。こんなに人がいない観光地って大丈夫??って思うほど。

と思ったら、隣の丘の上に日本人らしきカップルが…
こここんな地の果てのようなところで日本人にお目にかかれるなんてっ!もちろん嬉しくなって近づいてお話して、記念撮影までしちゃいました。大阪方面から来ていた世界一周中のお二人、その後、お元気かしら〜?



ところで食いしん坊な私たちが、午後二時過ぎにも関わらずランチを我慢し続けていたのにはワケがあります。
砂丘の中ほどにぽつんとあるという、エビが超おいしい「レストラン・ルジア」に行きたかったから!空腹は一番の調味料、ってことで、おなかぺっこぺこでいざエビを食べるぞ〜。

家族経営の素朴な店、だけど壁には英語とフランス語?とポル語のメニューが貼られていて…世界中から観光客が訪れていることを実感させられました。お客さんが書いて行ったんでしょうねぇ。私もエビ、って日本語でどう書くか教えてあげましたもん(頼まれたからよ)。


そして、どうですこのエビ!
いやこれは写真ではなかなかお伝えできないんですがね…めちゃめちゃ美味しい。エビを、ルジアおばさん特製のタレに付け込んでおき、炭火でこんがりグリルするんだそうです。特製のタレは企業秘密、とどの旅行雑誌にも書かれていました。
こんなへんぴな場所で、こんな美味しいエビが食べられるってすごいよね…。そしてビールもちゃんとあって、あぁ、ランチ抜きで我慢してここまで来たかいがあったよ!と声を大にして叫びたかった〜。



この日はあいにくどしゃぶりに見舞われ、エビのあとは早々に宿に戻るしかなく…
翌日、天気がもちそうだったので、昨日行けなかったぶんの湖巡りに再出発しました。

昨日、レストランまで行く途中の風景も十分雄大ですごかったんだけど、いやぁ、砂丘は続くよどこまでも状態なんですね。しかも、砂丘の合間の湖が、場所によって水の色を変えてくるのね。
そして意外にも子どもたちが楽しめるスポットなんですねぇ、ここ。湖に向かっての尻滑り…子どもたち、エンドレスでやり続けます。

水草がたっぷり浮かんでいる湖にて。(名前はない)


そして今日も一人占め状態〜。
一つ一つの湖、こんなに大きいんです。


トヨタツアーの運転手券ガイドの兄さんは、遊びのお兄さんでもありました。なんとたくましいことよ、二人の男児を前後に抱えて砂丘を上り下り…と言うか、長男よ、甘え過ぎでは。


その間、私は思いっきり撮影タイム。だって、どこをどう歩いて見ても絵になる。綺麗すぎるんですもの〜
さきほどの水草の湖とは一味違う、薄いブルーのクリスタルな水が素晴らしいこの湖。私の仲でのビーチナンバーワンであるカンクンとかコズメルにも負けない綺麗さと認定したい…。



遠くに小さく見えるのがガイドくんと子どもたち、そして湖のほとりを歩くのがダンナ。ほんとに、これだけしか人間の姿がないんですよ。
これもシーズンオフのなせるわざなのか?そもそもアチンスの村からレンソイス観光すること自体がマイナーなのか…
いずれにせよ、この状況は、この先に訪れたバヘリーニャス(メジャーな方)とは全然違うわけで。バヘリーニャスとは全然違う楽しみ方なわけです。なんたってプライベートツアーだから、好きなだけ遊んでいても誰にも文句言われないし、さあ時間ですよ〜と号令がかかることもない… 本当に贅沢よね。

そしてしつこいですが、これだけ豊富に水をたたえる湖も、乾期には完全に乾いちゃって真っ白の世界になるんですって…
なおこの時期の水の量はまだ最大ではなく、あと一ヶ月後の6月〜8月が最大になるんだそうです。この時期でも十分な水量に思えましたけどね。
6日目 レンソイスのマイナースポット、だけど大好きなアチンスで過ごす1日 へ